経済学大学院留学ガイド - TOEFL -
2007年6月2日追記:Princeton Review of Japanは、2007年4月よりアゴス・ジャパンという名前に変わりました。
2005年9月追記:TOEFLの試験形式が2006年から(アメリカでは既に変更になった模様)大幅に変更されるようです(Speakingが必修になるなど)。よって、以下の記述のほどんど(2002-3年の情報に基づく)が役に立たなくなるかもしれません。ご了承ください。
Listening, Structure(文法間違い探し&穴埋め問題), Reading, Writing の4つのセクションからなる。各セクション30点満点(Structure と Writing は合算)。Writingそのものは6点満点。合計点は300点満点。詳しくは、TOEFL公式ホームページ、または、Information Bulletin(大学生協の書籍部に置いてあるはず。TOEFL公式ホームページからも無料ダウンロードできるはず)を参照。受験申込は、日本でのTOEFL実施団体であるアールプロメトリックのサイトを参照。電話一本で簡単にできる。
一般に、大学院留学のためには、 各セクション25点以上、合計点250点以上を取れば十分で、それ以上得点を伸ばしても無駄らしい(Princeton Review of Japan の人に聞いた話)。大学院によっては、最低限必要な点数がこれより下回ることもある(各大学院のホームページを参照)。 ランクの低い大学院は留学生が少ないので、TOEFLの要求水準が高いらしい(KS)。Stanford, Columbia, UCLA, Johns Hopkins は、TOEFL の点数が高いと受かりやすく、逆に、Rochester では殆ど評価の対象にはなっていないそうだ(a PhD student at Rochester)。Chicago もTOEFLを重視しないらしい(KS)。 大学院から奨学金(特にTeaching Fellowship: 奨学金を受ける見返りに、学部の経済学の授業などで教えること)を受けるには、TOEFLの点数が高い方が有利らしい(a Professor at Ohio State)。
留学奨学金に出願する場合(こちらを参照)には、TOEFLの成績を提出しなければならないことがほとんどで、その奨学金団体が要求する得点水準に達する必要がある。
東京近辺に住んでいる人は、まず、渋谷にある Princeton Review of Japan の無料模擬試験で自分の実力を知る事から始めると良い。この模擬試験は、ETS (TOEFL の問題作成機関)が出版している POWERPREP(コンピュータテスト用模擬試験CD-ROM) を用いて行われるので、出題傾向が実際と異なるという心配がない。さらに、Writing Section の採点をしてくれる(これは貴重な機会だと思う)。渋谷は遠すぎる、という人は、POWERPREPをTOEFL公式ホームページから無料ダウンロードして自宅のパソコンでやってもいい。Writing の採点ができないけれど。もちろん、お金があるなら、とりあえず一回本番のテストを受けるのが一番いい。TOEFL は、一番良い成績のみを報告すれば良いから(GRE はそうはいかない)。
POWERPREP は2003年7月1日から、TOEFL受験申し込みをすると無料で郵送されるようになった。また、受験申し込みの有無に関わらず、TOEFL公式ホームページから無料ダウンロードもできる(国際教育交換協議会(CIEE)のオンラインショップを参照)。
以上の方法で自分の実力を把握したら、弱点分野を重点的に勉強する。一ヶ月ぐらい経ったら、POWERPREPをもう一度やってみて(POWERPREPには二回分の模擬試験が収録されている)、点数が伸びているかどうかを確認し、伸びていなければ、勉強方法を見直す。目標得点に到達しそうな時期に、本番のテストを受験すればいい。
まず、長時間英語を聞き続けることに慣れる必要がある。CNN などの英語ニュースや、セリフの多い映画やTVドラマ(もちろんアメリカのもの)を毎日一時間程度、わからなくても聞き続けるという訓練が必要。衛星テレビを利用するなり、レンタルビデオを利用するなりしよう。
でもそれだけでは聞き取れない箇所を聞き取れるようにはならない。そこで、シャドーイングという通訳訓練方法を薦める(やり方は Google で「シャドーイング」と入力して検索してみてください)。そのためには、TOEFL と同じレベルのスピードの会話をトランスクリプト(会話内容を書きとったもの)付きで入手する必要がある。英語の CD-ROM 教材は数多くあるが、TOEFL と同じスピードのものはなかなかない(ここ数年で、TOEFL の Listening Section の会話スピードはかなり速くなった)。
Part A (日常会話の聞き取り)の対策には、アメリカのテレビドラマで日本で放映されているものを録画し(またはレンタルビデオ屋で借りて)、アメリカのドラマファンが作ってるトランスクリプトをインターネットで入手するという方法がある。アメリカのテレビドラマのスクリプトリンク集がこことここにある。自分は、WOWOWで放映されている『フレンズ』というドラマを利用した。『アリーmyラブ』を利用するのなら、アリーmyラブ聞き取り大作戦!に幾つかのエピソードのトランスクリプトがある。2002年4月から始まった NHK ラジオの「英語リスニング入門」という番組(日曜を除き、6:45/15:10/19:15 から15分間)も役立つと思う。この番組は「英会話入門」の後番組なのだが、会話のスピードが比べ物にならないほど速くなり、TOEFL と同じレベルになった。なお、NHKラジオの英語講座で一番レベルが高いとされる「ビジネス英会話」(旧「やさしいビジネス英語」)の会話スピードは TOEFL より遅い。
Part B (講義の聞き取り)の対策には、東京大学教養学部英語部会『The Universe of English II [テキスト+CD4枚]』(1998年、東京大学出版会)、及び東京大学教養学部英語部会『Expanding Universe of English II [テキスト+CD4枚]』(2000年、東京大学出版会)を薦める。これは東大の学部一、二年生向けの英語の授業の教科書で、内容はかなり専門的なのだが、これをネイティブが音読したものを CD-ROM で聞けば、大学の講義を聴いているのとほぼ同じになり、聞いたことも無い専門用語が出てきても慌てずに内容を把握する訓練になる。TOEFL Part B はこれよりも内容的には優しいから、これに慣れておけば TOEFL も怖くなくなる。CD-ROM が付いていないバージョンもあるので買い間違えないように注意。
下手に難しく考えずに、自然な英文になるような答えを選ぶようにすれば大丈夫。ひっかけ問題はない。そのためには、普段から英文をたくさん読んでいることが必要。でも、経済学専攻で留学志望なら日常的に英語論文を読んでいるはずだから、それほど問題にならないと思う。とはいえ、問題形式に慣れる事は重要なので、POWERPREP で問題演習するなり、それだけじゃ足りない人は、ETS が出版しているペーパーテスト用模擬試験(TOEFL Test Preparation Kit 又は、TOEFL Practice Tests vol.1, vol. 2)で問題演習すると良い。コンピュータテストになってからも出題形式はほとんど変わっていない。
問題文を1段落読んだら問いを見て答え、次の段落の内容に関する問いが出てきたら、また問題文に戻る。その繰り返し。解答するときは難しく考えない。これが答えでしょ、というのをさっさと選ぶ。ひっかけ問題はない。従って、やはり、英文を日頃から読んでいることが必要。とはいえ、やはり、問題形式に慣れる事は重要なので、POWERPREP、及び、ETS が出版している ペーパーテスト TOEFL の過去問集(上記参照)で問題演習すると良い。コンピュータテストになってからも出題形式はほとんど変わっていない。
出題される問題は、TOEFL Information Bulletin (上記参照)に載っている155問のうちのどれか。POWERPREP に収録されている点数別解答例を見て、高得点を取るコツを自分なりに分析すると良い。私が思うに、@たくさん書くこと、A具体例の豊富な文章にすること、の二点が重要で、スペルの正確さとか文章構造はそれほど重要視されない。これは経済学やってる人間にとって苦痛である(経済学は演繹的な学問。人間は合理的に行動するという仮定から、様々な結論を導く。そこには、「こういう具体例があるからこの主張はもっともらしいね」という帰納的な学問の色彩はない。実証研究も、重点はデータの正確さや推定方法の妥当性にあり、ケーススタディとかは評価されない)。
30分の試験時間のうち、最初の5分で書くことをメモ書きし、次の20分で文章を書き、最後の5分で見直しするというのが理想的な時間配分。一番苦労するのは、何を書くかをたった5分で考えねばならない点。従って、前もって155問全てについて何を解答として書くかを考えておくと良い。まず、自分の主張を決めて、その論拠を二つか三つ考え、それぞれの論拠について、一つか二つの具体例を考える。そうすれば、本番で何を書くか考えるのに時間をとられて、たくさん書くことができず、点数が悪くなる、という事態に陥らずに済む。 とはいっても、155問も考えるのは苦痛なので、実際は、解答を考えておいた問題が本番で出題される事を祈るしかない。
Writing の勉強で最も苦労するのは、自分の英文の悪いところを指摘してくれるネイティブスピーカーを探すことである。英語学校に通っているなら、そこの先生に頼めばよい。でも経済学の勉強が忙しくてそんな暇がないという人は、『Barron's how to prepare for the Computer-based TOEFL essay』という本(問題のタイプ分けや書くことのメモ書きの方法などが載っていて、それなりに役立つ)の著者、Lou Lougheed のホームページにアクセスし、掲示板に書き込む要領で、155のトピックのいずれかに対する自分の答えを投稿すれば、コメントしてくれる。この人、Columbia の Teacher's College で外国語教育学の博士号を取った人だから、それなりに信頼はできると思う。
早めに目標得点に達しておくと、後が楽になるので、夏までには受験して必要な点数を取っておきたい。出願時期になると、つまらないことに色々わずらわされるので(推薦状をなかなか書いてもらえない、とか、願書の記入方法がわからない、とか)、その時期にTOEFLの勉強もしなければいけないのは大変。
茅場町駅から会場の茅場町タワーへ歩く途中にドトールがあったので、 アイスカフェラテをテイクアウトして、カフェインを注入しながら、会場に着いたのは13時半ちょっと前。入り口でパスポートと予約番号を見せ、誓約書(私は受験者本人ですとか、テスト問題を外部に流出させませんとか)を書かされ、パスポートを試験監督員に預け、ロッカーに全ての荷物をしまい(これは予想外。試験始まるまでウォークマンでCNNを録音したテープを聞いて耳を慣らしておこうという目論見が外れた)、自分の名前を呼ばれるまで待つ。冷房が効いてて寒く、長袖の上着を持っていって正解だった。名前を呼ばれ、ドアを開けるとそこは試験監督員の部屋。デジカメで顔写真を撮られる。パスポートを受け取り、入室のサインをして、 PCが並べてある奥の部屋に入る。ここでTOEFLを受ける。コンピュータの使い方の説明を延々と見させられてから(省略不可らしい)、いよいよ試験開始。まずListening。15分間(リスニングしている時間は除く)。1分の休憩後、Structure。15分間。それが終わると5分間の休憩があり、この時は一旦部屋を出なければいけない。試験監督員の部屋に行き、退室のサインをして、外に出る。会場の入り口にある自販機でカフェラッテを買い、再びカフェイン注入してから、また入室。サインしてPCのある部屋にまた戻る。このとき、Writing 用のメモ用紙と鉛筆をもらう。Reading。90分間。でも終了時間の30分位前に全部解き終わり、次へ。Writing。30分間。始める前にどきどきした。変な問題出たらどうしよーって。 出てきた問題は、一度解いたことのあるトピック。ラッキー!試験終了。得点は、Listening 25、Structure/Writing 12-29、Reading 30。難関のListeningで目標の25点が取れた。 でも Writing は、paraphrase(同じ内容を別の言葉で言い換える)が不十分だったし、具体例も具体的じゃない例を書いてしまったし、どうだろう?6点中5点取れれば、Structure/Writing が26点になって目標25点超えるんだけど…。退室のサインをして、外に出る。もうくたくた。何も考えることが出来ない。
7月18日に成績が届いた。2週間で届くはずなのに、3週間かかった。Writingのスコアは、5.5。Structure/Writing のスコアは28。Total は277。 思わずガッツポーズ。ρ(^_^)
以上は私の受験体験記。近藤さんの受験体験記はこちら(2002年4月25日)。(2004年10月16日リンク修正)
日本でのTOEFL受験は、2000年10月以降、ペーパーテストからコンピュータテストになりました。それに伴い、従来の680点満点から300満点に変わり、TWE が Writing Section となって必須科目となり、Structure の点数は Writing との合算で算出されるようになりました。また、月一回の試験実施だったのが、ほぼ毎日実施されるようになりました。
Beat the TOEFL (色々役に立つ日本語情報があります)
TOEFL CBT 体験記 (実際にTOEFLコンピュータテストをアメリカで受けた人の体験記)
TOEFL/GRE スコア提出 (国際電話でAdditional Score Reportをした体験談。数年前のものなので、現状とは異なる点有り。)