経済学大学院留学ガイド -GRE-

2007年6月2日追記:Princeton Review of Japanは、2007年4月よりアゴス・ジャパンという名前に変わりました。

注:2002年10月より導入された、Analytical Writing についての情報を引き続き募集しています。受験経験者の方、掲示板に是非試験対策や経済学大学院出願においてどれほど重要なのかについて書き込んでいただけると嬉しいです。

  1. テストの概要

    Quantitative(数学), Analytical Writing(英作文?), Verbal(単語力・読解力) の三つのセクションから成る。各セクション800点満点。xx% below という成績表示の仕方もする(得点分布で下から何パーセントか、という意味。したがって、数字が100に近いほど、高成績)。TOEFL (こちらを参照)のように、何度も受験して一番いい成績だけ報告するということができない(受験した分全ての成績が報告されてしまう)ので、十分に準備をしてから本試験に臨まなくてはならない。それから、各セクションの1問目を間違うとそのセクションの点数が伸び悩む傾向があるので、注意。その他の詳細は、GRE公式ホームページを参照。受験申込方法は、日本でのGRE実施団体であるアールプロメトリックのサイトを参照。電話一本で簡単にできる。

  2. 必要な得点水準

    GREは、出願者の足切りと、推薦状(こちらを参照)やGPA(こちらを参照)では甲乙つけがたいときの判断材料としてのみ、参考にされるようだ(PR)。ある水準を越えれば、800点だろうが750点だろうが変わらないけれども、他の条件が同じなら高い点数の方が選ばれる、ということだろう。ただし、点数が高い方が奨学金をもらえる確率は高いらしい(Boston University はホームページ上にそう書いてあった)。

    1. Quantitative

      経済学大学院留学において最も重要。800点が欲しい。最低でも 95% below 。なお、満点といっても、全問正解である必要は無く、一、二問は間違えても大丈夫。

    2. Analytical Writing

      大学によって考慮するところとしないところがあるようだ。スコアが3.0点でもStanford に合格した人がいる一方、UC San Diego では足切り材料にされたとの情報も(掲示板書き込みno.798)。Wisconsin の合格者の平均点は4.5点だそうだ(掲示板への浜っ子さんの書き込み参照)が、単に Wisconsin に合格する人はたまたまそれだけの点数を取っているというだけかもしれない(いわゆる spurious correlation)。それ以外のことは一切不明。引き続きどなたか情報提供を掲示板にお願いします。

    3. Verbal

      一般に、留学生の英語力はTOEFLの成績で評価され、GRE Verbal の成績は無意味と言われる。経済学大学院についても、勉強するだけ無駄。Verbal が400点以下でも上位校に合格している人はたくさんいる。上位校の合格者の Verbal の平均得点が高いからといって騙されてはいけない。単に、上位校に合格するような優秀な人は Verbal でも高得点を取る人が多い、というだけのことである。Chicago は、博士課程生の Verbal の得点と PhD を取得できたかどうか、の相関関係を調べ、相関はない、という調査結果を出したそうだ(PR)。Top 5 で唯一 GRE Verbal を重要視していた Stanford (ホームページ上で「留学生といえども Verbal の得点を容赦しない」と明言してたり、他のトップスクールには合格したのに Stanford だけ不合格だった知人の Verbal の得点は400点以下だったり) も2005年度から選抜基準を変更したようで、Verbal 430点で合格した人がいる。また、入学審査には無関係だが、奨学金を受けるためには高得点だと有利らしい(a Professor at Ohio State)。特に Teaching Fellowship (奨学金をもらう見返りに学部の経済学の授業を担当すること)をもらうには、非英語圏出身者でも最低600点(上位20%以内)が必要らしい(PR)。

  3. 試験対策

    1. 模擬試験&過去問題集(TOEFLのページの試験対策の欄を先に読んでから、以下を読んでもらえるとわかりやすいです。)

      GRE の場合、POWERPREP(コンピュータテスト用模擬試験)をGRE公式ホームページから無料でダウンロードできる(受験申込の後に CD-ROM が郵送されてくるが、それでは間に合わない)。活用方法はTOEFLと同様。Princeton Review of Japan のGRE模擬試験は、TOEFLと異なりPOWERPREPを使っていないので、あまりお勧めしない。GREは問題形式に慣れることによって飛躍的に点数が上がる(Verbal は除く)ので、過去問演習が最も効果的な勉強方法。POWERPREPには二回分のテストしか収録されていないので、ETS出版のペーパーテスト用の過去問題集を利用する必要がある。しかし、現在販売中の GRE Practicing to Take the General Test 9th edition は、コンピュータテスト形式のGREに比べると難易度が低く、この問題集で高得点が取れたからといって本番でも高得点が取れるとは限らない。理想は、絶版となっている GRE Big Book を何とかして手に入れること。この本は難易度が本番に近い上に、27回分もの過去問が載っているので重宝する。Princeton Review of JapanKaplan などの大学院受験予備校に通えば、教材として入手できるらしい(不確実な情報なので、要確認)。

    2. Quantitative Section

      出題される問題は日本人にとっての中学生レベルの数学なので、数学英単語さえ覚えれば良い。ETS による Math Review (GRE公式ホームページからPDFファイルで無料ダウンロードができるはず。前述のGRE Practicing to Take the General Test 9th editionにも載っている)に目を通して、わからない数学英単語をピックアップして、暗記しておけばよい。あとは数回過去問演習をして問題慣れしておけば、800点取れるだろう。なお、最近 standard deviation (標準偏差)の問題が出るようになったので、公式だけは覚えておくと良い。

    3. Analytical Writing Section

      不明。どなたか情報提供お願いします。

    4. Verbal Section

      Barron's How to Prepare for the GRE という本に載っている単語リスト(約3600語)を全て暗記すれば、最低でも 90% below は取れる。でもどうやれば3600語も暗記できるのかは私にはわからない。単語暗記に必要な膨大な労力と経済学大学院留学における GRE Verbal の重要性とを天秤にかけると、Verbal で高得点を取る事は初めからあきらめて、良い推薦状を書いてもらうための努力とか、出願先大学院の教授とのコンタクト(こちらを参照)などに労力と時間を割いた方が、合格確率は高まると思う。

  4. 受験時期

    Analytical Writing の試験対策・重要性が不明なので、どれくらいの期間を試験勉強に費やせばいいのかも不明。以下は Analytical Writing を考慮に入れていないアドバイス。Verbal を捨てるのなら、TOEFLと同様に早い時期に目標得点に達しておくと後が楽である。毎日、過去問を 0.5回分(これ以上解いても能率が上がらない)解くのを繰り返せば、Quantitative の勉強は2週間もあれば十分である。したがって、TOEFL を片付けてから一、二ヵ月後ぐらいに受験するといいだろう。Verbal にこだわるのなら、単語を覚えれば覚えるほど点数が上がるので、出願に間に合うぎりぎりの時期(10月、11月)に受験するのがいいだろう。

  5. 受験体験記(2001年10月27日、茅場町試験会場にて。注: Analytical Writing 導入以前)

    試験会場は茅場町タワー15階。 集合時間の10分前(13時20分)に着く。 PCの前に座るところまではTOEFLの時と同じ(こちらのページの受験体験記を参照)。13時35分頃、試験開始。 一人一人呼ばれてPCの前に連れていかれるので、 皆いっせいに試験開始というわけではない。 鉛筆2本と scratch paper (表はマス目入り、裏は無地)を6枚もらう。過去問演習の時は無地の紙に自分で線を引いて選択肢消去表を作ってたので、表のマス目を利用したら逆に混乱を招き、 テスト後半では裏の無地を使う。マウスの使い方etc.の説明は流し読み。その後、background questions が延々と続く。性別とか学部卒業年とか。 undergraduate institution を聞かれたが、リストには上智とICUしかない。入力しなくてもいいらしい。テスト開始。どのセクションがどの順番で出てくるのかはランダムに決まる。自分の場合は Quantitative から始まった。POWERPREPよりも難易度が高い。それでも日本の高校一年の数学レベルで対応可。median が出てきた。次のセクションはAnalyticalだった。こちらもPOWERPREPより難易度が高い。わからない問題に何度か出くわすが、過去問演習で得た教訓に従い、可能な限り選択肢を消去した上で直感で選んで、早めに次の問題へ行くようにする(コンピュータGREでは、わからない問題を飛ばして後で解くことができない)。なんとか時間内に解ききる事ができた。10分間の休憩。一度試験室を出て一息つく。再度入室するときに、scratch paper を追加注文する。前にもらった scratch paper は没収された。クリックしたらすぐ次のSectionが始まると知らず、心の準備なしでVerbalがスタート。難易度はPOWERPREPと同じぐらい。残り3分を残して全部解き終わる。最後は実験用(スコアに無関係)のQuantitative。実験用と明示されない場合もあるし、AやVを二回受ける場合もあるから、一番気楽なパターンに当たった。ラッキー。実験用は受けるも受けないも自由だが、「いい点数を取った人には抽選で何人かに賞金」という指示に目がくらんで受ける(笑)。さっきの Quantitative より易しい。見た事ある問題が数問。試験終了。キャンセルせずにスコアを見ると Verbal は500で単語暗記に費やした時間と比較すると元がとれてない。Quantitative は800で目標達成。Analytical はなんと800で十分すぎる目標達成。 スコア報告先(4校まで)は、出願締切の早い所にする。試験終了は17時頃。

    Score Report は11月15日に届いた。受験日から10-15日で届くはずなのに、19日かかった。

    以上は私の受験体験記。近藤さんの受験体験記(2002年9月27日)はこちら

  6. 昔の事情をご存知の方への注記

    1999年10月(多分)から日本での GRE 受験はコンピュータテストになった。試験実施日は年三回だったのがほぼ毎日になった(受験可能回数は月一回まで)。また、2001年4月をもって、経済学の GRE Subject Test は廃止された。それから、2002年10月より、Analitical Section が Analytical Writing Section というものに代わった。

  7. 関連リンク集

    TOEFL/GRE スコア提出 (国際電話で Additional Score Report をした体験談。数年前のものなので、現状とは異なる点有り。)

     

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